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京都・大龍堂書店 建築書専門店 本屋さんの可能性

建築関連の書物に特化した、大龍堂書店に行ってきました。

場所は、京都市の河原通りと丸太町の交差するところから少し南に下がったところにある小さなお店。

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非常にこじんまりとした書店で、店内も狭いのですが、並べられている本はすべて建築に関連したものばかりで、決して建築の仕事をしているわけではないですが、ワクワクします。

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建築の専門書から、建築物の絵がたくさん載っている雑誌まで、硬軟幅広く取り扱われていました。

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そして、個人的には今、ゲーデル、エッシャー、バッハ―あるいは不思議の環 20周年記念版を読んでいて、同著者のメタマジック・ゲーム―科学と芸術のジグソーパズルがあって思わず、「なぜ建築専門なのに、これがあるんですか?」と店主に聞いてみました。どうもこちらの書棚は、知り合いの方などから、不要になった書籍を預かり、販売し、売れれば還元するということもやっておられるとのこと。そのため、建築以外の本もわずかにありました。
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狭い空間ですが、妙に居心地がよかったので30分ほどいたのですが、消えゆく本屋にとってのヒントが見えた気がします。


・ジャンル特化型
・会話の生まれやすい空間
・情報発信

この3点が町の小さな書店の維持・発展のヒントになるのではないでしょうか。


1つ目は、書籍のジャンルを特化することです。

今回の大龍堂書店さんは、建築に特化されていましたが、例えば、サッカーでもコーヒーでも植物でも特化する対象はたくさんあるでしょう。
基本的には、店主が好きなジャンルに特化するべきでしょう。

あとは、その土地柄との関連性からジャンルを選ぶのもありかもしれないですね。
私の住んでいる京都府向日市は、激辛グルメで町おこしをしていますが、香辛料に特化した書店があれば、激辛グルメ目当てで来た人は、香辛料についての知識を求める方も多いはずです。


また、何かに特化すると、派生して提供できるサービスが生まれてくるのです。
例えば、大龍堂書店さんの場合は、以下のように、設計事務所工務店を紹介する仲介サービスをされています。
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加えて、何でもある大型書店って結局どこも同じ本があるだけですが、ジャンル特化ゆえに、狭く・深くストックされているので、その分野に興味のある人にとっては代替不可能な書店にさえなり得ます。
例えば、「新建築」や「建築知識」などの建築関連の雑誌は、20年以上前の号もあり、なかなか入手困難なところまで取り揃えられていました。



2つ目は、会話の生まれやすい空間づくりです。

大龍堂書店さんでは、店主の方とおそらく奥様と、その知人の方が座って、選挙のことや、町の本屋がAmazon楽天に圧倒され厳しいという何気ない会話をされていました。何かおじいちゃんの家に来たような感じがして、自然と本について話しかけやすかったです。
町の本屋さんというと、気難しそうなおじいちゃんが、じっと構えていて、どうにも居心地が悪いこともあるのですが、それとは対照的でした。



3つ目は、情報発信です。

大龍堂書店さんは、ホームページもありますし、また本の購入時にさそわれたのですが、メルマガを発信されていて6500人もの読者がいるそうです。
町の本屋さんは高齢の方が運営されていることがほとんどなので、デジタル空間の知識に乏しい場合が多いのですが、だからこそデジタルを駆使して情報発信をしていくことで差別化できるでしょう。


建築書専門 大龍堂書店オリジナル書籍 他店では買えない、絶版の書籍や貴重本!!